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ヨシノボリ


ヨシノボリ類

Rhinogobius spp.

山地の渓流から都市部の河川などでみられ、身近な川魚の一つに数えられていますが、現在、その個体数などは減少傾向にあります。また、地域によっては食用にされることもあります。 


1.生息域 

淡水湖と汽水湖およびその流入河川に生息しています。海に直接注ぐ河川にもみられますが、その川の勾配は多くの場合極端に緩やかです。現在では、琵琶湖からアユなどの放流用種苗に混入して、上記の特徴を持たない河川にも定着しています。 


2.食性 

成魚ではカゲロウやトビケラなどの水生昆虫の幼虫を食べることが多いです。湖に流下した稚魚は底生生活に入ると、ユスリカの幼虫を多く食べます。 


3.形態 

成魚の全長は7cmほどになり、体側には6~7個の暗色の横斑が繋がって並んでいます。オスの尾ビレと第2背ビレが無地なのに対し、メスと幼魚では鰭条(きじょう)に沿って暗色の点が並んでいます。また、頬の朱色の小斑点は、メスと幼魚の方がオスよりも明瞭なことが多いです。しかし、本種の形態は地域や個体によって大きな差がるため、見分けることは難しい場合もあります。 


4.繁殖生態 

繁殖期は5月~7月上旬ぐらいで、中流域のやや流れの早い部分の石の下面に1層に卵を産みつけます。産卵期のオスの体側には、うろこの間隔で青色と朱色の小さな斑紋が網目状に出現し、産卵盛期になると体全体が黒くなり、斑紋はほとんど認められなくなります。また、雄雌ともに腹部全体が青色あるいは淡黄色を呈するようになります。


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