コイ
コイ
Cyprinus carpio
ユーラシア大陸が自然分布域と言われていますが、移植により世界中の温帯や亜熱帯地域に生息するようになりました。汚い場所や低酸素の水中でも生息することができ、アメリカやオーストラリアなどでは、侵略的外来種として問題視されています。
1.生息域
河川の下〜中流域、湖沼、池など、流れが緩やかな場所の水底付近に生息しています。野生のコイは、あまり流れのない深みにいることが多く、産卵期以外はほとんど浅瀬にあがってきません。
2.食性
水中にあるものはなんでも食べる雑食性です。貝類、甲殻類、昆虫の幼虫、環形動物、魚やその卵、藻類、動物や植物の死骸などを常食としています。また、水面に落ちた昆虫や果物などを食べることもあります。
3.形態
成魚は60cmほどになります。触覚と味覚を感じることのできる、長短2対のヒゲをもち、これで底にいるエサを探します。また、吻を伸出させることで、泥と一緒にエサを取り込み、エラから泥を排出します。口内に歯はありませんが、喉にある咽頭歯で貝殻などの硬いものを噛み砕きます。
4.繁殖生態
産卵期は4〜7月で、粘着性の卵を水草などに産みつけます。成熟したコイは、水温が15度以上になる4月頃から産卵を始めます。産卵は葦や藻などの多い浅場で早朝に行われることが多く、1匹のメスと1匹または数匹のオスがからみ合って行われます。そして、7月頃までに2~3回ほど産卵を行います。1回の産卵で産み落とされる卵の数は20万~60万ほどです。また、雄には追星が出ます。
0コメント