ヒガンバナ 秋はきれいだけど、冬は何してる?
植物の冬の過ごし方 植物には、アサガオやヒマワリのように、秋になると枯れてしまうものと、
タンポポのように、枯れずに冬を越すものがあります。
冬の間も、緑の葉っぱをつけたままの草花には、どんなものがあるのでしょうか。
冬のヒガンバナ
ヒガンバナは、夏の間、太陽の光をたくさん浴びる競争には参加しません。でも、それは生きる力が弱いからではありません。
競争をしないかわりに、地面の中で根をしっかりはって、栄養をたくわえることを選んだのです。
太陽の光は、競争相手の少ない季節(冬)に、たっぷりと浴びています。
しかし、冬は寒いです。体の水分がこおってしまえば、その細胞は死んでしまいます。体中の細胞がダメージを受ければ、枯れてしまうでしょう。
寒ければ、やはり草もこおります。
しかし、寒さに強い植物には、細胞の中がこおりにく い しくみがあるのです。 寒くなると、草は細胞の中に糖などをたくさんためこみます。
糖などがたくさん溶けているほど、こおりにくくなる性質があります。このため、細胞がこおりにくくなるわけです。
冬に葉を広げるホウレンソウは甘くておいしくなります。これは、細胞の中に糖をたくわえているからです。それにより、寒くてもホウレンソウの細胞はこおりにくくなるのです。
草は雪に守られることがあります。
雪は冷たいですが、雪におおわれた地面は、0℃より下がりません。雪で作るかまくらの中が寒くないのと同じです。
雪におおわれた草は、氷点下にならずに過ごせるというわけです。
ヒガンバナの1年
多くの植物は、春に芽を出して育ち始めます。そして、茎を伸ばして葉をたくさん茂らせます。
植物は、太陽の光が大好きです。
なので、それはまるで光を求める植物どうしの競争のようです。
しかし、ヒガンバナの1年は夏の終わりごろから始まります。
まず、いきなり茎が伸びてきて、9月の中ごろに、いくつかの花が咲きます。この時は、まだ葉が出ていません。
やがて花が枯れると、地面から細長い葉が直接出てきます。その後は茎が伸びてくることもなく、葉のまま年を越します。
そして、5月の初めごろには、その葉も枯れ落ちてしまいます。
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