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③「自然はどこにでもある —自然の見つけ方を学びましょう―」 TED-書き起こし エマ・マリス

TED講演 書き起こし(もとの動画は以下です)


奇跡のようなことが起きます。 

突然、私達の周りに現れるのです。 

急にオオカバマダラの幼虫が植物を食べるのが見えてきて自然があることに気が付きます。


  チャタヌーガのこの空き地にもあるのです。 この空き地を見てください。 ここはおそらく、少なくとも12種類の植物が存在していて、虫たちの生活を支えています。 ここは一切管理されていない完全に野生に支配された場所です。 ここは私達のそばにあるのに気づかれていない。 手つかずの自然なのです。 ここには面白い小さな矛盾もあります。 この自然、つまり野生で人の手が入っていない都市部、周辺部、郊外の植物相は誰にも気づかれませんが、そこには間違いなく国立公園より手つかずの自然があります。



 21世紀の国立公園はとても厳格に管理されているからです。 オレゴン州南部クレーターレイクは私の家に一番近い国立公園ですが、まるで太古から飛び出してきたような美しい光景の代表のような場所です。 でも、そこは厳格に管理されています。 問題の一つにアメリカシロゴヨウの絶滅の危機があります。 アメリカシロゴヨウは美しく魅力的な松です。 高地で育つ、とても魅力的な巨木ですが、現在では病気などによって問題が引き起こされています。 発疹さび病の侵入やキクイムシの害です。 これに対処するために国立公園局では、さび病に耐性のあるこの松の苗を公園内や管理上 原野とされている場所にさえ植えています。 また、キクイムシの駆除剤を主要な場所に撒いています。 私もハイキング中にそれを見ました。 このようなことは予想以上によくおこなわれています。 国立公園は厳重に管理されているのです。 野生生物の個体数の構成は一定に保たれています。 


野火は消化され、野焼きが行われます。 

外来種は駆除され、在来種が再導入されます。 実際、調べてみるとバンフ国立公園でも同じことが行われています。 野火の消化や野焼き、狼に発信機を付け、バイソンを放す。 手つかずの自然に見せるために多くの仕事をしているのです。 そして、さらに皮肉なことに私達はそのような場所が大好きですが、時には好きになりすぎてしまうのです。

 このような場所に行きたい人は多いので、地球の変化に直面しているこれらの場所は安定するように管理されていますが、そのせいで次第にもろくなる場合もあるのです。 するとこのような場所は休日に子どもと行くには最悪の場所になります。 そこでは何もできないからです。

 木には登れず、魚釣りもできない。 原野の真ん中ではキャンプファイヤは禁止、松ぼっくりも持ち帰れません。 多くのルールや制限があるからです。 

子どもの側からしてみれば、まさに最悪の自然です。 子どもは5時間もかけてハイキングし、きれいな景色を見たいなんて思わないからです。 それは、大人がやりたいことでしょう。 

一方、子どもは一箇所にしゃがみこんで何かいじったりそれで遊んだり拾ったもので家とか基地を作ったりそんなことがしたいのです。 それに加えてこのような自然の楽園は、たいてい人々の生活空間から離れて、行くにはお金がかかります。 簡単には行けません。 お金持ちしかいけないということ、これが本当の問題なのです。