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野外における危険な動植物について

【はじめに】

これからはじまるお盆休みや夏休み、秋の行楽シーズンにかけて都会や市街地の喧騒から離れ、束の間の休息を得るために自然豊かな野山へのレジャー活動や田舎への帰省など自然と触れ合う機会も増えるかと思います。豊かな自然はわたしたちを受け入れ、恵みや癒しをもたらせてくれる一方で、時に牙をむくことがあります。突然の雷雨や局所的豪雨による土砂崩れ・洪水などの自然災害もそうですが、天候以外の身近な災害はやはり野生生物との接触事故です。自然の中に一歩踏み出せばそこは野生の世界であり、わたしたちの思い描くような自然のイメージ以上に多くの命が息づいています。ましてや、そんな中で生活を営んだり、レジャー活動などを行うものなら生き物との接触は避けられません。自然観察や山の幸・海の幸といったグルメを体験する方はもっと多くの生き物と接することになるでしょう。そんな折にハチや毒ヘビ、クマなどといった危険生物との遭遇によって悲惨な死傷事故につながり、時にメディアに大げさに取り沙汰されることもあります。便宜上、【危険生物】という呼称を用いていますが、勘違いしてはいけないのが、危険生物というのはあくまで人間の視点からの一方的なものであり、生き物たちは自らや子どもの命を守るために本能で防衛行動をとっているにすぎません。決して人間が嫌いで攻撃をしかけているのではないのです。一方でわたしたち人間は彼ら・彼女らを見かけると一方的に排除行動出たり、時に嫌悪さえすることもあります。しかし、自然という大きな箱庭に踏み込んでいるのは他ならぬわたしたち自身であり、その中で被害にあうのは生き物たちのせいではなく、自業自得と云わざるを得ません。無論、わたしたち人間も自然の一部であるので襲い来る野生生物から身を守ろうとするのは当然の行動であるともいえます。理想を言えば、敵対したり、お互いに大きな傷を負うことなく、共存していきたいものです。しかし、共存というのは言葉で述べるのは簡単ですが、実際行動に移すとなるとなかなかに難しいものです。お互いにリスクのある駆除という選択肢を除いて、最も簡単な方法は相手を知り、適度な距離感を保つことです。野生生物との出会いで接触事故が発生する多くの理由が、知らず知らずのうちに生き物たちのテリトリーに入ったり、接し方・回避の仕方がわからないことが原因といわれています。つまり、事前に相手についての知識や情報を持っていると事故を回避できるようになります。無論、絶対というわけではありませんが、少なくともリスクを減らすことができるはずです。そして、大事なのが適度な距離感。人間もそうですが、生き物には各々パーソナルスペースがあり、ある程度自分に近づいてほしくないという防衛本能があります。普段は危険ではないはずの生き物であっても、その一線を越えると思わぬ事故につながる恐れもあります。コロナ禍で揺れる昨今、ソーシャルディスタンスという言葉が流行りましたが、まさに野生生物との距離感もそれに近いものかもしれません。野生生物についての正しい知識と適度な距離感を守りながら、自然と触れ合うレジャー活動などを楽しんでいただければ幸いです。

長文になりましたが、本ページでは南河内地域の野外で出会うであろう危険な動植物について紹介していきたいと思います。生き物図鑑に記載している内容と重複する内容もありますが、対処方法や危険度についての解説していますのでぜひ参考までにご利用してください。