地味だけど、いないと困る・・・ 分解者たち!
分解者は動物の糞の中に産卵し、そこで産まれた幼虫は糞を食べて成長します。
分解者は、他にも動物の死骸などにも集まります。 そう聞くと汚くて悪いイメージを
持ってしまう方もいるかもしれません。
(下写真:モグラの仲間のヒミズにやってきた分解者)
しかし、彼らはいわゆる「分解者」という役割を持つ動物たちで、生態系においては実はとっても大事な存在です。 なぜなら、分解者が動物の死骸や分を食べることで、小さくなり、微生物や細菌がさらにそれを細かく分解し、植物が利用しやすい形になります。
オオセンチコガネ
糞虫。糞を食べるスカベンジャーです。これがいなければ奈良公園は鹿の糞だらけになってしまいます。
糞虫と聞くとマイナスイメージになりがちですが、糞虫がいるから私達の身の回りが美しく保たれるということもあるのです。
見落としてしまいそうだけど、よーく見るととってもきれいな色をしています。
センチコガネ
糞だけでなく、死骸なども食べる分解者。
オオセンチコガネはきれいな色の個体が多いが、センチコガネはそんなきれいな色の個体が少ない。 一見するとフンコロガシのような昆虫だが、厳密にはちがう。
珍しい!
センチコガネが糞を転がしているところ!!
しかし、フンコロガシではない。フンコロガシは後ろ足を使って糞を転がすが、この写真のセンチコガネは前足で押しているので、フンコロガシではなく、糞押しとなっている。
オオヒラタシデムシ
お尻からとてつもなく臭い、腐った死骸のようなにおいを発する。
あの大門さんでもあまり触りたくないらしい・・・
臭いにおいを発することで、天敵から逃げるよう戦略を持っている。
ヨツボシモンシデムシ
シデムシの仲間は別名「埋葬虫」といわれている通り、死骸を分解するいきものです。
別名「スカベンジャー」と言います。
モンシデムシの仲間は子育てをしたりする亜社会性をもっています。
また、この種は同じ種の別のシデムシの巣に托卵をする性質もあります。
托卵とは自分の卵をほかの種や別の個体に育てさせるこです。
それに対応するために、ヨツボシモンシデムシは子殺し行動をします。具体的には托卵した卵は他の卵よりも早く孵化をし始め、早く栄養を得て他の個体よりも大きくなるという性質が有るので、早く孵化する個体は托卵された自分の卵とはちがいます。
殺すという行動です。
マイマイカブリ
カタツムリ(マイマイ)を食べるシデムシの仲間。
実際はカタツムリだけを食べるわけではありません。 ただ、マイマイカブリの幼虫は必ず
カタツムリを食べないと、幼虫から成虫になるときの羽化不全がおこり、成虫になれずに
死んでしまうということがあるそうです。
他のオサムシと比べるとこの点だけが違うところになります。
樹液にやってきたり、カタツムリを食べたりその他の点は他のオサムシと違うところは
ありません。
マイマイカブリは世界中でも日本だけに生息している面白い昆虫です。
0コメント