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アライグマ

カテゴリー 特定外来生物 

自然分布地域 北米 


日本に侵入した経緯

1977年アニメ「アライグマラスカル」のヒットにより北米よりペットとして多く輸入された。しかし成長するにしたがって性格が狂暴になるため、飼育を断念した飼い主たちにより放逐され、1990年頃から国内の野外で生息が観察されようになった。 


一般的な生態

水辺の近くの森林に生息するが、適応力が高く農耕地や大阪市や堺市などの都市部でも生息が確認されている。雑食で水生昆虫、魚類、甲殻類、哺乳類、鳥類(卵・雛を含む)などを捕食し、農作物も食害する。住宅の庭に入り込みドッグフードなどペットの食べ残しなどを盗み食いすることもある。夜行性で主に地上で採餌するが木登りも巧みで果樹園などで樹に上り果実も食べる。繁殖は樹洞や屋根裏などの閉鎖された空間で行う。 


被害状況

在来の水生生物・両生爬虫類・鳥類(巣内の卵やヒナ)などを捕食する。北海道ではアオサギの集団繁殖地を襲って壊滅させたほか、国の天然記念物であるオジロワシの巣に登った記録があるなど国内の生態系に与えている被害は甚大で深刻。農作物の食害も平成28年度の大阪府資料では果樹・野菜などに3,000万円近い被害があったとされる。人気の少ない家屋や社寺等文化財の屋根裏に侵入して繁殖するため、糞尿等による被害も発生している。 


対策実施状況

2002年初めて大阪府内で有害鳥獣捕獲で捕獲される(茨木市4頭、河内長野市4頭)。2005年「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」施行。2007年から「外来生物法」による捕獲が開始されている。 


河内長野市での分布

急峻な山地を除きほぼ全域に分布すると考えられるが、山地よりは低地の林と畑地が混在する環境に多く生息している可能性が高い。自動撮影カメラによる調査では春から秋にかけて畑地周辺の林縁部での撮影頻度が高く、冬季には林内での頻度が多くなる傾向が確認された。季節によって餌の多い場所を選択して行動していると考えられる。